世界銀行は2019年10月24日、新報告書「ビジネス環境の現状2020:190カ国・地域のビジネス分野の規制を比較する」(Doing Business: Comparing Business Regulation in 190 Economies)を発表しました。同報告書では、世界115カ国・地域の政府が、民間セクターのビジネス環境を改善し、雇用の創出や商業活動の拡大、所得向上への道筋をつけるため、この1年間に294件の改革を実施したと指摘しています。同報告書は、190カ国・地域を対象に2019年5月1日までの12カ月間に10のビジネス活動分野で実施された改革を記録しています。良好なビジネス環境を持つ国・地域は貧困レベルが相対的に低い傾向があり、規制効率の改善は起業家精神を刺激し、事業設立やイノベーション、金融アクセス、投資を促進する可能性があります。同報告書は、世界銀行グループが中小企業のビジネス活動を拡大または制約している規制を評価するために毎年発表しているもので、今回が17回目です。
今回のモーニングセミナー(第58回)では、同報告書の作成・執筆担当チームを統括するバレリア・ペロッティ世界銀行開発経済総局(DEC)ビジネス環境の現状プログラムマネージャーがワシントンよりテレビ会議で同報告書の主なポイントをご説明し、皆様からのご質問にお答えしました。
スピーカー
世界銀行 開発経済総局(DEC) ビジネス環境の現状プログラムマネージャー 2019年12月より現職。それ以前は、企業調査(Enterprise Survey)チーム上級エコノミストとして、東アジア・太平洋地域およびヨーロッパ・中央アジア地域における調査の実施を主導。旧・人間開発ネットワーク(HDN)では、金融セクターの能力構築のための手法を開発するためのロシア信託基金調査を統括。2010年、世界銀行入行。それ以前は、イタリアの労働者教育訓練支援機関(ISFOL)で労働力調査のデザインと分析に従事。ローマ・ロルヴェルガータ大学で計量経済学・実証経済学博士号を取得。研究領域は、企業の生産性、スキル、労働力市場の規制、インフォ―マリティ、寿命、応用ミクロ計量経済学。 |
当日の資料:Findings of Doing Business 2020 (PDF)
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